鉄分の必要性と危険性

鉄分はミネラルの一種で体にとって必要不可欠です。健康面にも美容面にも。
しかしながら、そもそも日本食は鉄分が少なく(ヘム鉄より非ヘム鉄を含む食品が主流であるため)、鉄分欠乏症の方も少なくありません。

 

とくに女性の場合は「月経」という現象に伴い、血液が必要になり、鉄分不足になりやすい体質と言えます。
実際、生理前・生理中になると貧血気味になる女性が多いはずです。

 

そのため、鉄分のサプリメントがとても人気です。

 

しかし、体に必要な鉄分にもやや危険性があります。
とくに成長期・妊娠中は摂取量に注意が必要とされています。

 

鉄分が極端に不足している状態を鉄分欠乏症と言いますが、逆に摂り過ぎてしまうと鉄分過剰症を引き起こします。
鉄分は性質上、余分なものが排出されないため肝臓や、すい臓などの内臓に沈着することがあります。この沈着が起きると、続発性ヘモクロトーシスと言う症状が起こります。
さらにこの症状から、肝機能障害や神経障害、生活習慣病である糖尿病を発症するリスクが高いとされています。
皮膚や血管にまで影響するので、鉄分の摂取量には充分にお気を付けください。

 

と言っても、基本的に食べ物に含まれる鉄分量と1日に必要な鉄分量を比較すると、そう簡単に過剰摂取することはありえません。

 

サプリメントを用いた場合も摂取目安さえ守っていれば、そうそう過剰摂取を起こすことはないのでご安心ください。

 

ただし、過剰症をなるべく避けるためにはサプリ選びも重要です。
サプリメントはヘム鉄と非ヘム鉄のどちらかを使用していますが、非ヘム鉄の方が過剰摂取のリスクが高いと言えます。
吸収性で比べるとヘム鉄の方が強力であるため、ヘム鉄が過剰摂取になりそうですが、非ヘム鉄にしても体に吸収されるものですし、体にかかる負担もヘム鉄より大きいとされています。

 

また、ヘム鉄は吸収性に優れていますが、ヘムオキシゲナーゼという酵素の働きで体内への吸収性を調整してくれるため、リスクが少なく安全性が高いと言えます。

 

日頃の食事でもよく鉄分を摂る人はとくにサプリメントはヘム鉄の方を選ぶようにしてください。

 

 

今回の合言葉
濡れ手で粟